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身土不二の時代 えひめ発 日本農業の再興
ブックカバー
農業の現状を広範に伝える
愛媛県内の現場から“危機的状況”といわれる日本農業を徹底ルポ、その21世紀のあり方を探る。
1999年7月から1年半、「愛媛新聞」紙上に長期連載、注目を集めた「身土不二―えひめ農業の再興―」の、待望の出版化。この記事は2001年、農山漁村の地域問題などに関する優れた報道に贈られる農業ジャーナリスト賞(農政ジャーナリストの会選考)を受賞している。
同紙記者が、「身土不二」(身体と土は一体)をキーワードに、全国各地、欧州連合(EU)にも足を延ばし、農業に携わる人たちを丹念に取材。戦後の農政、農協のあり方、有機農業の現場などを通じ、今日の日本が抱える問題を鋭くえぐっている。
書名 身土不二の時代 えひめ発 日本農業の再興
月岡俊之(著)
価格 1,512 円(税込)
体裁等 2001年08月 刊行
ISBN4-900248-83-5 C0061
書評
農業の現状を広範に伝える
評・愛媛大農学部教授 岸 康彦

1999年7月から1年半にわたって愛媛新聞に連載された「身土不二―えひめ農業の再興―」が本になった。連載中から県内外で評判を呼び、この春には第16回農業ジャーナリスト賞(農政ジャーナリストの会選考)に輝いた力作。
内容は食料自給率、米の生産調整、農産物流通、農業補助金、農協、農業の担い手、有機農業、農業の多面的機能など極めて広範にわたる。事例も県内のほか全国各地、さらにEU(欧州連合)にまで及び、農業の置かれている状況が生き生きと伝わってくる。

中でも読みごたえがあるのは、生産調整の矛盾を突いた第2部である(関連記事は第1部などにもある)。例えば経営規模を拡大するため、わざわざ生産性の低い棚田を借りる農家がいる。稲を栽培するのではなく、減反面積を消化するためである。棚田を減反に充てることにより、条件のいい平たん部では減反しなくてすむ。耕作しないことを前提に農地を借りる―農家の知恵が生み出した皮肉な現象である。
農協の実態を報告した第六部にとりわけ力がこもっている。農協は現在、全国的に大型合併を進めているが、それは本当に農家のためになっているのか。合併で「農協が遠くなった」と言われ、やる気のある有力農家の「農協ばなれ」が広がっているのはなぜか。農協にとっては耳の痛い事実が次々に登場する。連載中から読書の反響も多かったという。農業が滅びて農協だけが栄えることはあり得ない。農協は今こそ数々の批判を正面から受け止める必要がある。
著者の意図は地域自給について述べた「プロローグ」に象徴されている。「あとがき」では「結局、現状報告に終わってしまったのではないか」と振り返っているが、第10部で紹介される新しい動きは決して現状報告にとどまっていない。農業関係者はもちろん、消費者にもぜひ読んでほしい1冊である。
主な内容
第1部 飽食の陰で
第2部 戦後農政の失敗
第3部 変わる流通
第4部 EU農業の光と影
第5部 補助金の功罪
第6部 農協はどこへ
第7部 だれが耕すのか
第8部 有機農業の将来
第9部 温故のとき
第10部 明日へつなぐ農
プロフィール
月岡 俊之 (つきおか・としゆき)
1961年1月19日、愛媛県東予市生まれ。 早稲田大学第一文学部卒業。83年、愛媛新聞社入社。販売局、夕刊編集部、社会部、東京支社編集部、政治部、東予支局長などを経て、2001年4月から経済部副部長。
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